株式会社飛躍は、サイト構築から運営代行までワンストップでサービスを提供する、Shopify Expertsの認定をもつ企業です。国内向けはもちろん、越境ECでも多くの実績をもつ同社の強みや今後のビジョンについて、代表取締役の明石健夫さんにお話を伺いました。
Shopifyを専門とする運営代行サービスを起ち上げ
代表取締役 明石健夫さん
以前、明石さんはEC事業支援会社の役員をしていました。営業や社内オペレーションなどの体制づくりを行い、国内のECプラットフォームとのパートナーシップにも取り組んでいました。
ある日、Shopifyが日本に来ることを知り、初めて開催されたShopifyイベントへ参加しました。その頃を振り返えると、Shopifyから伝わってくるエネルギーが凄かったと言います。
「そのときの熱量がすごくて。Shopifyと出会って「コレだ!」と感じました。」
「Shopifyと出会って「コレだ!」と感じました」
いずれ事業を起ち上げようと決めていた明石さんは、その後独立し、Shopifyを専門とした運営代行サービスを立ち上げました。
運営代行サービスを始めた背景にはIT業界の若者が影響していると言います。
「前職で感じていたことは、IT業界の若者は、営業をガツガツやって歩合でお金を稼ぐことにあまり興味がなく、お客さんのECの売上を上げたりすることにはやりがいを感じて頑張るということ。運営代行というサービスは、支援事業者側でもありマーチャント側でもあるので、どちらの面も経験でき2倍成長できる。そういった環境で専門知識や実務的なスキルも自然と高められるやりがいある職場を作れるだろうと思いました」
社員が仕事に対する「やりがい」を感じ続けることができれば、ずっとお客様に良いサービスを提供し続けることができると明石さんは考えました。
業務上の負担が小さく、直感的で使いやすい
飛躍社がShopifyを始めた際に感じたハードルは、Shopify特有の仕組みにありました。それは、アプリストアです。Shopifyのアプリストアはサードパーティーの開発会社が構築しているものが多いため、そういった開発者とのコミュニケーションがハードルが高く、国内のお客様も最初は戸惑っていたと言います。
しかし、Shopifyの仕組みに慣れるとお客様がある程度自走できると言います。
「ただ、どんなツールも最初はストレスがあるもので、一歩進んでしまうとそういうことは全然ないです。Shopifyは手離れが全然違いますから。うちではツールに関するサポートも月額で提供しているんですが、3ヶ月を過ぎると基本的なShopifyの活用に関する質問はほとんど来ないくらいです」
「Shopifyは手離れが全然違いますから」
Shopifyを使用したお客さんの様子をお聞きしました。
「移行してきた人からすると第一印象が相当いいみたいですね。GUI(Graphical User Interface)でわかりやすく直感的にサイト構築できるので。あとは、たとえば倉庫と連携したいといったときなどに、サードパーティツールとスムーズに連携できる。そこはShopifyの数の力ですよね。そういう点は本当にストレスがないです」
Shopifyはワンストップで様々な機能があるだけでなく、使いやすさを重視したプラットフォームでもあります。テクノロジーに詳しい人でなくても使えるところがShopifyの魅力と言います。
「運用もすごく楽でしょう。29ドルのベーシックプランでもあれだけのストア分析ができる。本来Googleアナリティクスによっぽど詳しい人じゃないとできなかったような内容が、直感的にわかりやすいレベルで実装されているので、一般的な総合通販やB to Cのメーカーサイトの分析はこれで十分ですよね」
MAISON de SABRÉのオンラインストア
飛躍社が最近ローカライズを支援した海外ブランド「メゾンドサブレ(MAISON de SABRÉ)」についてお聞きしました。
「初期は運営代行もやりましたが、今は自社でやられています。日本での認知も結構上がって来たようで、大手百貨店からポップアップのオファーが来たりしていますが、日本法人がないので、我々が間に入って日本の商習慣とか登記など法的な部分について手配のお手伝いをしたりしています。深い信頼関係を築けていると思っています」
飛躍社は海外ブランドだけなく、国内ブラントの海外進出も支援しています。
「とあるその界隈で有名なデザイナーさんが手掛けるゴルフグッズショップが日本・韓国・グローバルで展開しています。韓国はゴルフが盛んで、高価なグッズでもどんどん売れていくんです。コンバージョンレートは3%くらいですね。運営代行はしていませんが、サイト構築と更新業務や広告のアドバイスなどのサポートを行っています。」
強みは顧客満足を高めるコミュニケーションとスピード感
アートディレクターの市川柳子さん
飛躍社は何よりもお客様とのコミュニケーションを重視していると言います。
「うちの取り柄はコミュニケーションとスピード感ですね。サイト構築の会社というと技術とか実績ももちろん大事なんですが、本質的にはサービス業で、お客様満足ありきです。でないと関係も長く続きません。その結果として収益の一部を分けていただいているわけですので、そこをはきちがえずやるべきだと思ってます。人財の採用や育成に関してもそういうソフトスキルをすごく重要視しています。ちゃんと相手の意向を汲み取ってある程度先回りで会話が出来るとか、レスが超早いとか、問い合わせが来たときに最短最速で電話するとか。そういう部分ってどんな商売でも通用するし、どんな会社でも重宝されるでしょうし、何より一緒に仕事してて気持ちいいじゃないですか。一応コンサルもしているので適切に問題提起や提案ができるなど論理的思考や話のわかりやすさも重要ですが、それが出来てなくてもとにかく出来ることを全力で頑張れることが飛躍社のスタッフの売りです」
自動で世界中にものが売れるような仕組みを作りたい
CMO 金地祐季さん CEO 明石健夫さん ストアマネージャー 渡邉洋欧さん
最後に飛躍社の今後のビジョンについてお聞きしました。
「越境ECにさらに力を入れていきます。ただ、まだまだマーチャント目線で言えば大きな壁があると思っています。テクノロジーの問題以前に送料も高いですし、食品など取り扱いが難しい商材も多い。海外進出という軸で考えるなら、現地法人を作るとか、海外の既存のEC事業を買収するなどの他の手段もあるので、それらを包括的にやれたらいいなと思っています。ShopifyさんはカナダでM&Aのプラットフォームも持っているので、そこもうまく使えればいいですね。ただ、クライアントの越境ECプロジェクトを弊社一社で完結させる必要はないと思っているので、バイケースで協働戦線で国内の優秀な会社さんや海外のベンダー・エージェンシーとももっと一緒にやっていきたいと思っています」
また、飛躍社はソフトウェアやアプリなどの自社プロダクト開発も視野に入れています。今後、全自動で世界中にものが売れるような仕組みをつくるために、自社プロダクト開発や海外とのパートナーシップに取り組んでいきます。
「お客様の目的はShopifyを使うことではなく、Shopifyを使って売上を上げること。この本質的なところがずれないようなサービスを今後も提供していきたい」
飛躍社は、関西支部を開設し、Shopify関西コミュニティーも立ち上げるなど活発にShopifyの啓蒙活動をしております。活動範囲を勢いよく広げる飛躍社が、世界を股にかけて活動する日はそう遠くないでしょう。
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