自作ステッカー販売は、 在宅で簡単に行える副業の1つです。ステッカー自体は低価格で販売するものの、利益率が高いため儲かりやすいメリットがあります。
本記事ではステッカーの作り方に加え、ステッカーを自作する際に役立つアプリとサイトを5つ紹介します。いずれも無料で使用できるため、気軽に使ってみましょう。さらに自作ステッカーを販売するコツや主な販売サイトの特徴もまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
自作ステッカーの作り方
使用する道具や材料によって工程に多少の違いはあるものの、自作ステッカーの作り方は上記の通りです。ここからは、それぞれの工程について解説します。
1.必要な道具や材料を集める
自作ステッカーを作る際、まずはパソコンやスマートフォン、プリンター、ステッカー用紙などの基本的な道具を揃えましょう。用紙を切り抜くためのカッターやはさみ、カッターマットも必要です。電子機器以外の道具や材料は100均で販売しているものが多いため、手軽に揃えられます。
ステッカー作成において重要なポイントとなるステッカー用紙にはさまざまな種類があります。
和紙:ツヤがなく、和の印象や高級感を出したいときに活躍
上質紙:光沢がなく、ザラザラした手触りが特徴
蛍光紙:色彩が強く、目立ちやすい
アート紙:少し光沢があり、発色が鮮やか
マット紙:光沢を抑えることで、細部まで鮮やかに印刷可能
ペット紙:耐久性が強く、屋外や水気のある場所でも使用可能
ホイル紙:ツヤの有無を選択でき、目立ちやすいのが特徴
ホログラム紙:さまざまな模様があり、虹色に輝くのが特徴
ミラーコート紙:光沢が強く、鮮やかに印刷可能
それぞれの特徴を押さえ、ステッカーの用途に合った用紙を選ぶことが大切です。たとえば、消費者が水気が多い場所でステッカーを使用する可能性があるなら、水に強いペット用紙を選ぶとよいでしょう。
2.ステッカーをデザインする
デザインは、スマートフォンやパソコンのアプリ・ソフトを使用して行うのが一般的です。パソコンを使えば細部の調整がしやすく、スマートフォンなら直感的な操作で素早くデザインできます。手描きの場合はスキャナーでデザインを取り込み、デジタルでデコレーションや文字を加えて個性を表現することも可能です。
また、ステッカーの最終的なサイズを考慮してデザインしましょう。細かすぎる要素は印刷時に見えづらくなることがあります。デザイン作成に自信がない場合は、 ココナラなどで業者に依頼するのも選択肢の1つです。
3.デザインをプリントアウトする
デザインをプリントアウトする代表的な方法は、上記の3つです。
自宅のプリンターで印刷する
デザインを完成させたら、プリンターで印刷しましょう。この際、ステッカー用紙に印刷する前に普通紙にプリントすることをおすすめします。デザインの見た目がパソコン上と実際の印刷物でどのように異なるかを確認し、必要に応じて調整するためです。印刷物に問題がなければステッカー用紙に印刷し、インクがしっかり乾くまで待ちましょう。
自宅のプリンターで印刷することで、かかる費用を抑えられる反面、他の方法より作業時間が増えてしまう難点があります。
専門の業者に委託して印刷する
うまく色が出なかったり縞模様が入ってしまったりなど、自宅での印刷に限界がある場合は専門の業者に印刷を委託しましょう。また、一度に大量の注文が入ってしまい、自宅では印刷しきれないときにも重宝します。
印刷にかかるコストは注文数に比例して安くなるため、一度に大量のデザインを印刷したいときには特におすすめです。業者ごとに利用できるステッカー用紙や料金設定は異なるため、注文する前にきちんと確認しましょう。
ドロップシッピングを利用して印刷する
ドロップシッピングを利用すると、ステッカー販売に欠かせない印刷や梱包、発送などの業務が不要となり、在庫管理も不要になります。たとえば オリジナルプリントはShopifyとの連携が可能で、Shopifyで注文が入るたびに印刷と発送を代行してくれるため、非常に便利です。
ただし、委託する業務量が多い分、販売で得られる利益は減ってしまうことを理解しておきましょう。また、ステッカーがどのように印刷・梱包・発送されるのかがわからないリスクもあります。そのため、消費者への販売を開始する前にサンプルを注文し、サービスに問題がないかどうかを前もって確認することが重要です。
4.プリント用紙をカットする
印刷後、ステッカー用紙をカットしましょう。数量が多くなければ、はさみやカッターで問題ありませんが、販売数が増加するにつれて、手作業では大変になるかもしれません。その際はカッティングマシンを活用することで、ステッカーを素早くカットできます。カッティングマシンとは、本体に登録したステッカーの形状や素材をもとにカットを行う機械のことです。サイズが小さく、安価で購入しやすい製品もあるため、必要に応じて購入を検討するとよいでしょう。
ステッカー作成アプリとサイト5選
オリジナルステッカーを作成する際に無料で使用できるアプリとサイトを5つ紹介します。各アプリやサイトの特徴を理解し、自分にとって使いやすいものが何かを考えてみましょう。
1.Canva(キャンバ)
Canva(キャンバ)はオーストラリア発のデザインアプリで、61万点のテンプレートと1億を超える素材を提供しています。SNS投稿やポスター、企画書など幅広いデザインに対応しているのが特徴です。パソコンやスマホはもちろん、タブレットでもアプリを利用できます。
Canvaの作業画面はシンプルで直感的な操作ができるため、デザインの経験がない初心者でもプロのような作品を作り出せます。ステッカー作成もテンプレートを選んでカスタマイズするだけで簡単にでき、必要なら印刷サービスへの直接注文も可能です。
2.PicsArt(ピクスアート)
PicsArt(ピクスアート)は、パソコンとスマホの両方で使用できる 画像編集アプリです。背景の削除などの基本的な編集に加え、テンプレートも豊富に揃えているため、誰でも簡単にデザインを作成できます。コミュニティへの参加を通じて、他のユーザーの作品作りを学び、自分のスキルを向上させることも可能です。
3.ラベル屋さん
ラベル屋さんは30年以上の実績を持つデザインソフトで、5,000以上のデザインテンプレートが準備されているのが特徴です。ウェブ版はインストールやアップデートする必要がなく、ホームページからすぐに使用できます。
最新のモバイルアプリではAR機能も利用可能で、ステッカーを実際に貼り付けた様子を画面上で確認することもできます。わかりやすいマニュアルも完備しているため、初心者でも迷うことなくステッカーを作成できます。
4.コンビニシール倶楽部
コンビニシール倶楽部は、ステッカーの自作が可能なスマートフォン専用アプリです。ホームページでアプリを活用した自作ステッカーの作り方や、コンビニでの印刷方法をわかりやすく解説しています。
直接撮影した写真や保存してある画像を使ってステッカーを作成でき、テキストやデコレーションを加えることも可能です。スマートフォンアプリのため、作業に慣れていなくても操作しやすく、画像のアップロードからサイズ調整、テキスト追加まで簡単に行えます。
完成したステッカーはアプリからプリントアウト番号を取得し、対応するコンビニのマルチコピー機で印刷できます。
5.Adobe Express(アドビエクスプレス)
Adobe Expressは、さまざまな用途に合わせた豊富なテンプレートとわかりやすい操作性が特徴で、オリジナルステッカーを数分で作成できます。また、完成したデザインは自宅のプリンターで簡単に印刷できます。
さらに、Adobe ExpressではAIを活用したステッカー販売も可能です。日本語で求めている画像のイメージを説明することで、ステッカーのもとになる画像を生成できます。
自作ステッカー販売は儲かる?
オリジナルステッカーは1枚から販売できるうえに、利益率も高いため、儲かりやすい 副業です。製造コストは1枚あたり数十円で、価格設定によっては利益率が90%にも達することもあります。
価格はデザインの複雑さや使用される素材、サイズによって変動します。利用中の販売サイトでの取引価格を確認し、市場の需要に応じた価格設定を行いましょう。
また、ステッカーは ハンドメイド商品としての魅力もあり、一度デザインを完成させれば商品を容易に複製できるため、 在庫管理の心配も少ないです。
自作ステッカーを販売する3つのコツ
1.ステッカーの売れるジャンルを見極める
まずは市場の需要を理解し、人気のあるジャンルを見極めましょう。たとえば、自動車やアウトドア愛好家向けのステッカーは需要が高い傾向にあります。売れ筋のジャンルを研究し、ターゲット層が求めるデザインや用途に応じたステッカーを作成することが販売のコツです。
2.顧客満足度を高める方法をよく考える
顧客満足度を高めるには、細部にまで注意を払うことが重要です。たとえばステッカーを丁寧に梱包・発送したり、手書きのメッセージカードやステッカーを1枚多く同梱したりなどのサービスが挙げられます。小さなサプライズを提供することで、顧客の心に残るサービスとなるでしょう。
このような工夫は高評価につながり、口コミによる新たな顧客獲得も期待できます。優れた製品だけでなく、心のこもったサービスが長期的な成功には不可欠です。
3.SNSを有効活用する
SNSを活用することも、販売数を伸ばすコツの1つです。SNSを通じてステッカーの使用例を伝えたり、プレゼントを企画してフォロワーと積極的に交流したり、自作ステッカーの存在をより多くの人に認知してもらいましょう。効果的な SNSマーケティングは、ターゲット層の拡大と売上の向上に直結します。
自作ステッカーの売り方
自作ステッカーの売り方には、自分の ネットショップを開設し販売する、 ハンドメイド販売サイトサイトやフリマサイトなどを通じて販売するなど、いくつか方法があります。
ステッカーを販売したいと思ったときに利用できる主なサイトには、以下のようなものがあります。
Shopify:自分のネットショップで販売する場合。手数料が安くオリジナルの販売サイトが簡単に開設できる。
Etsy (エッツィー):ハンドメイド販売サイトで販売する場合。グローバル市場のため海外の消費者にもステッカーを販売できる。
SUZURI(スズリ):オリジナルグッズ販売サイトで販売する場合。梱包や発送を代わりに行ってくれるドロップシッピングができる。
メルカリ:フリマサイトで販売する場合。トラブル発生時に事務局が仲介してくれる。
まとめ
自作ステッカー販売は、 自宅でも始められる ビジネスモデルの1つです。ステッカー1枚あたりの製造コストは数十円程度のため、利益率が90%を超えることもあります。ステッカーのデザイン作成も無料のアプリやサイトを活用すれば、簡単に魅力的なものを作ることが可能です。
また、 Shopifyを利用すれば自作ステッカーの販売サイトを容易に開設できます。さらにShopifyはさまざまアプリと連携しているため、 集客も難しくありません。無料体験も実施していますので、まずは気軽に使ってみることをおすすめします。
よくある質問
オリジナルステッカーを1枚から作成・注文できるサイトは?
自作ステッカーの販売価格の相場は?
ステッカーの販売価格はさまざまですが、一般的な相場は1枚あたり200円から1,000円です。
ステッカーを自作するには何が必要?
パソコン・スマートフォン:デザインの作成
プリンター:デザインをステッカー用紙に印刷する
ステッカー用紙:印刷するための専用紙
はさみ・カッター:ステッカーを切り出す
カッターマット:カッター使用時の下敷きとして作業台を保護
マスキングテープ:位置固定
カッティングマシン:大量かつ精密なカット
上記のアイテムを揃えることで、自宅でオリジナルのステッカーを効率よく作成できます。
ステッカー販売が違法になることはある?
ステッカー販売が違法となるのは、著作権や商標権を侵害する場合です。たとえば他者のロゴやキャラクターを無断で使用し、ステッカーとして販売する行為は法的に問題となります。車のブランド名や人気ゲームのキャラクターを勝手にステッカー化して販売することは、商標法違反や著作権法違反にあたるため注意しましょう。
また公式商品と偽ったり、他の商品に貼り付けてブランドを偽装したりする行為も違法です。法的リスクを避けるためにも、オリジナルデザインのステッカーを販売しましょう。
文:Yukihiro Kawata